【高校英語が楽しくなる学習方法】 with 本間正人 〜英語嫌いを克服しよう〜 (教育メディア団体 Learners High主催)

【高校英語が楽しくなる学習方法】 with 本間正人 〜英語嫌いを克服しよう〜
(教育メディア団体 Learners High主催)


はじめに

 本記事は、2020年9月4日(金)に開催された高校英語が楽しくなる学習方法 with 本間正人 〜英語嫌いを克服しよう〜 (教育メディア団体 Learners High主催)のイベントレポートです。いち参加者の視点から、同志社大学3年の瀬崎颯斗がオンラインイベントの様子をご紹介します。

 このイベントは、石川県のとある高校生の素朴な悩みから始まった企画です。「コロナ休校の影響で苦手な英語がますます分からなくなっている…」「英語の勉強は後回しになってしまう…」こんな悩みを抱える高校生、大学生は多いのではないのでしょうか?イベント冒頭で、企画者である高校生の依田さんは、「今日のイベントで英語の苦手意識が減り、少しでも英語が楽しくなったらいいなと思っています!」と参加者に語りました。

 今回の講師は京都芸術大学副学長である本間正人さんです。本間先生は、NHK教育TVで英会話講師を務めていた経験があり、英語学習に関する書籍を多数執筆されています。「英語教育から英語学習へ」をキーワードに、一人一人が自分なりの英語活用目標を立てて、楽しく勉強する方法を見つけるきっかけとなるイベントとなっていました!


Contents

何のために英語を学習する?
英語の思考回路をインストール
英語が「できる」ようになるには?
今日からできる英語の言葉遊び
自分に合った学習法を編み出そう!
おわりに


何のために英語を学習する?

 英語を勉強しよう!と思うのはどんなときでしょうか?皆さんは何のために英語を学習しますか?

「大学受験のため」「学校で英語を勉強しているから」という理由の高校生はたくさんいるでしょう。また、「将来はグローバルな舞台で活躍したいから」「航空関係の職に就きたいから」「世界を飛び回るアーティストになりたいから」といった高い志から英語の学習に取り組む人もいるかもしれません。はたまた、簡単な自己紹介と道案内が英語できればそれで十分という人もいるかもしれません。

 このように、英語を学習する理由は人それぞれです。そして、英語の活用目標・達成目標に応じて、求められる英語のレベルは当然異なります。つまり、それぞれの人生や進路の目標により英語学習の優先度は異なるのです。

 英語を学習する理由も優先度も人にとって異なるということは、当たり前のようで意外と見落としている視点ではないでしょうか?特に中高生は、毎日学校で英語を科目として習い、学校のテストや受験のために英語を学んでいるという人は多く、英語を学んでいる理由や動機について深く考える機会はあまりないと思います。

 現在大学生の筆者も、大学入学以前は大学受験のために英語を学んでいました。しかし、大学入学後は、「英語が用いられる講義についていくため」「留学に必要なスコアを取得するため」「研究で英語の文献を読むため」といった様々な理由から英語を学びたいと思っています。

 自分は何のために英語を学習しているのか?求められている英語のレベルはどれほどのものなのか?ということをまず意識することが英語学習の第一歩だと感じました!

英語の思考回路をインストール

 本間先生は英語を学習する意義は、もう一つの思考回路を入れることにあると主張します。日本語で会話をし、日本語で文章を読み書きしているときには、日本語の思考回路で物事を考えていることになります。

 例えば、「それは会議で決まったことです」という表現は、主語があいまいで責任をぼやかすような表現になっています。これは、日本語では主語や目的語が省略されることが多いという特徴を持つから可能なのです。

 一方、英語では語順が大きな意味を有します。英語では、日本語の助詞や助動詞のような働きが語順によって規定されています。以下の3つの英文と日本語見てみましょう。

  「I love  you.」   →「私はあなたが好き……です。」

  「Do you love me?」 →「あなたは私が好き……ですか?」

  「I don’t love you.」   →「私はあなたが好き……ではないです。」

 このように英語では、文の最初に肯定文なのか疑問文なのか否定文なのかということがわかります。一方、日本語の場合は最後まで伝えたいことがわかりません。相手の顔色を見ながら、肯定・疑問・否定を変えることができてしまいますよね。日本語は英語のように語順が大きな意味を持ちません。

 筆者は英語で会話をするとなると、自然と身振り手振りをしたり、オーバーなリアクションをしたりすることがあります。英語が得意でないために身振り手振りに頼らざるをえない…という理由もありますが、英語と身振り手振りはワンセットのイメージになっている人は多いのではないでしょうか?

 また、英語が得意な大学の友人は、「英語でディスカッションをするときの方が力強く論理的な語りができる」と言っていました。もしかしたら、英語の思考回路は論理性と相性がいいのかもしれません。

 このように、英語を学習することで、もう一つの思考回路を入れることができます。英語を日常的に使うかどうかに関わらず、英語を学ぶことで多角的な視点を身に着けることができるというのは大きな意義があると感じました!

英語が「できる」ようになるには?

 皆さんはこんな経験ありませんか?

 「英単語を覚えたはずなのに英会話になると話せない…」

 「英語の意味は分かるのにとっさに言葉がでてこない…」

 誰しもが一度はこんな経験があると思います。

 頭で理解していても英語が体得できていないということはよくあることです。英語が「わかる」ことと「できる」ことは似て非なるものなのです。

 そしてできるようになるためには、ある程度の時間と努力が必要になります。例えば、英語学習では2000時間の時間が必要になるとされています。

 英語には、実は2種類のボキャブラリーがあります。

 1つ目は、Passive Vocabularyです。これは、「読めば意味はわかる」レベルのボキャブラリーのことを意味します。

 2つ目は、Active Vocabularyです。これは、「会話の中で使える」レベルのボキャブラリーのことを意味します。

 英文読解・英文和訳などでは難しい単語の意味を理解する必要があるため、Passive Vocabularyが重要になります。しかし、そういった難しい単語は会話の中ではめったに使いません。高校までの英語では、スピーキングや英会話の授業が少ないため、どうしてもPassive Vocabularyを鍛える機会が少なくなっています。

一般的に英語を学習している人は、Passive Vocabularyの方が多く、Active Vocabularyが少ない状態にあります。そのため、Passive VocabularyをいかにActive Vocabularyにしていくかということが英語が「できる」ようになるためのカギとなります。

今日からできる英語の言葉遊び

 それでは、英語が「できる」ようになるにはどんなことに取り組めばよいのでしょうか?

 それは英語を毎日アウトプットする練習をすることです!!

 1日5分だけでも英語をアウトプットすることで、自分の中のActive Vocabularyを増やしていくことができます。

 今回は、今日からできる簡単な英語の言葉遊びを2つ紹介したいと思います!

① 2文字目しりとり

 まず1つ目の遊びは、「2文字目しりとり」です!

 ルールは簡単!英単語の2文字目で「しりとり」のようにつなげていくだけです。

 ただし、2文字目に「x(エックス)」はNGです!

例:Apple→Power→Orange→Railway→Accect→Computer

 英語は、最後の文字と品詞が連関しているので、例えば「y」などの文字で終わる単語が多くなります。そのため、普通のしりとりのように最後の文字でつなげるのではなく、2文字目でつなげると、しりとりが続いていきます!

 今回のイベントでは参加者4人程度のブレイクアウトルームが作られ、2文字目しりとりを実際に体験してみました!

【実際に遊んだ例】

O → Over → Victory → In → Near

→ Enter → November → Object → Bus → Umbrella

→ Mother → October → Car……

 筆者のグループでは、高校生と大学生が同じ班になりましたが、お互いにヒントを出して助け合いながら楽しく遊ぶことができました!このゲームは、競争したり英語が得意でない人を非難したりすることなく、お互いに協力しながら進めていくことがポイントです。

 英語が得意な人は、「しばり」を入れながらゲームに挑戦してみてもいいかもしれません。

 ジャンルしばり:「食べ物」「国の名前」「人の名前」など

 文字数しばり:「5文字以内」「7文字以上」「6文字限定」など

 品詞しばり:「動詞」「形容詞」「名詞」など

 複数人でも一人でも取り組めるゲームなのでぜひチャレンジしてみてください!

② イメージ連想法

 2つ目の遊びは、「イメージ連想法」です!

 ルールは簡単!前の単語から連想する英単語をつなげていくだけです。

例:バナナと言えばゴリラ、ゴリラと言えばジャングル、ジャングルと言えば……

 上で挙げた例を、英単語で行うという遊びです!

 つなぎの掛け声の「と言えば」は日本語のままでOKです。

 このイメージ連想法も、参加者同士で実際に体験してみました!

【実際に遊んだ例】

White → Snow → Cold → Winter → Ski → Lift

→ Elevator → Girl → Boy → Baseball → Nine

→ Number → Clock……

 このゲームも2文字目しりとりと同じく、ヒントを出してお互いに協力しながら進めていくことがポイントです!

 イメージ連想法では、「音声とイメージ」を組み合わせることで英語を学ぶことができます。赤ちゃんが言語を学習するときのように、音声とイメージを組み合わせることで記憶の定着度を上げていくことができるのです。

 今回紹介した「2文字目しりとり」と「イメージ連想法」はどちらも気軽に取り組める遊びとなっています!毎日少しずつ英語に触れる時間を増やして、楽しく英語を学習していきましょう!

自分に合った英語学習法を編み出そう!

 英語をなぜ学習したいのか決まりました!達成目標も考えました!

 そうはいっても、どうやって英語を学習していけばいいのでしょうか?一番良いやり方を教えてほしいです!

 このような思いを持っている人はたくさんいると思います。筆者もそのうちの一人です。

 実際に本間先生が英語学習に関して一番多く受ける質問は、一番良い英語の学習法は何でしょうか?ということだそうです。

 しかし、残念ながらその人にとって一番良い学習法は誰にもわかりません。一人一人の学習スタイルによりベストの英語学習法は異なるからです。そして、ベストの方法は色々試してみてから、事後的にしかわかりません。

 例えば以下のように、自分の得意な学習スタイルで、その人に合う学習法は変わってきます。

  • Visual Learner:目を使って学ぶことが得意な人

    →テレビやネット動画などを用いた学習法

  • Auditory Learner:耳を使って学ぶことが得意な人

    →ラジオやCDなど音声教材を用いた学習法

  • Kinesthetic Learner:手・身体を使って学ぶことが得意な人

    →ノートをとる、歩きながら学習する など

  • Verbal Learner:文字・言葉を使って学ぶのが得意な人

    →読書、辞書、語彙リストの作成する など

 まずは、とにかく色々な学習スタイルを試してみるのが大事です!

 もし、自分に合う学習スタイルがわからない場合は先生に相談をしてみましょう。

 英語学習に悩んでいる生徒を抱える先生は、その人の得意な学習スタイルを一緒に探りながら、こんな方法もあるよ?こんな方法はどうかな?と色々な学習法を紹介してくれるはずです。

おわりに

 今回のイベントは、英語の苦手意識を少しでも減らして楽しく英語を学習したい!という一人の高校生の思いから企画が始まりました。同じ思いを持つ高校生、大学生、社会人が参加者として集まり、参加者それぞれの悩みに答えるかたちで、本間正人先生が話題を提供していきました。

 イベント終了後も、参加者から本間先生に英語学習に関する様々な悩みがぶつけられました。

 大学受験の英語はどうすればいいでしょうか?

 英語の論文を読めるようなるには?

 英検のスピーキングとリスニングが苦手です…。

 覚えたと思ってもすぐに忘れてしまいます…。

 日本の英語教育をどうすればより良くできますか?

 これらは、実際に参加者から飛び交った質問ですが、参加者それぞれは実に多種多様な悩みを抱えていました。一口に英語学習に関する悩みといっても抱える問題はひとぞれぞれで、本間先生は一人ひとりの達成目標に応じた提案をしていました。

 参加者である筆者自身も、大学入学後から継続的に英語学習に向き合うことができず、しばらく英語学習から遠ざかっていました。しかし、今回のイベントを通じて、まずは1日5分だけでも英語触れてみよう!楽しく英語を学べる自分なりの学習スタイルを見つけてみよう!という気持ちが強くなりました。

 この記事が、皆さんの英語学習のヒントになれば幸いです!

 最後までお読みいただきありがとうございました!


執筆者:瀬崎 颯斗 Sezaki Hayato

【Profile】
・同志社大学 教育文化学科3年

・NPO法人日本教育再興連盟(ROJE) 所属
・N高等学校通学コース大学受験TA

Facebook瀬崎 颯斗

【Comment】
 今回の記事執筆を通じて、英語はあくまでもコミュニケーションのツールであり、楽しみながら学ぶのが一番だということを再認識しました。今回、本間先生がイベントで紹介していた「2文字目しりとり」や「イメージ連想法」は英語初心者でも楽しめる学習法でした。この学習法のように、英語が得意な人もそうでない人も、英語に親しみながら一緒に楽しく学べる方法が広まることを願います。また本記事が、英語に対して苦手意識を感じている方々のお役に立てれば幸いです。

 

 


 

スポンサーリンク
Advertisements
スポンサーリンク
miyabi_kyosaka
教育実践キュレーター。慶應義塾大学在学中。NPO法人日本教育再興連盟ROJE所属。読売新聞学生記者。日本若者協議会所属。某 AO入試専門塾講師。N高等学校出身。|「未来は予測するのものではなく、この手で創る」をモットーに圧倒的行動で教育を一新しようと、教育ジャーナリズムの活動をしております。