個別指導塾TESTEA 繁田和貴塾長 『今後の教育の在り方』

個別指導塾TESTEA 繁田和貴塾長 『今後の教育の在り方』

〜 繁田 和貴(はんだ かずたか) プロフィール 〜

開成中・高、東京大学経済学部卒。
早稲田・自由が丘・久我山など全7教室を運営する個別指導塾TESTEA(
testea.net)塾長。
『中学受験を9割成功に導く「母親力」』など、著作多数。Twitter:@kaiseibancho


 

今後の教育の在り方

 

 生身の先生に求められる役割が今後大きく変わっていくことを数年前から予想していた。ティーチャー(Teacher)教える人から、コーチ(Coach)導く人への変化だ。わかりやすく言えば、これからの時代の先生はto不定詞や二次関数を教えられなくてもよく、そのかわり生徒のやる気に火をつけ勉強するように導ければ、極端な話それでよい。これは勉強に限らず習い事でも同じで、やる気にさえなってしまえば子どもたちは勝手に学んで伸びていく。

 高2の頃、私はまったく勉強に身が入らなかった。理由は明白で、ちょっとばかりヤンチャをしているうちに授業についていけなくなったから。それにより、勉強が精神的に苦痛になったからだ。しかし当時通っていたバリバリの集団指導塾では、誰もそんな私に寄り添ってくれることはなく容赦なしに置いていかれた。もちろんカリキュラムを見直してくれる人もいなかった。のちに当時を振り返り、「あの時の私をやる気にさせられるとしたら、どんな存在だっただろう?」と考えて作ったのがTESTEAである。TESTEAは14年前の開校当時から人間力の育成を理念に掲げ、完全1対1での指導をおこなっている。講師はあえて大学生を主体とし、年の近い兄貴分・姉貴分が寄り添いやる気を引き出すことに価値を置いてきた。それが結果的としてかなりの合格実績につながってきたのは事実である。

 ちなみに、昔ながらの集団指導スタイルで授業をすることは、学力を効率的に伸ばすという観点で非常に無駄が多い。生徒によって進み方が違うのは当然で、個別最適化された授業を生徒ごとに受けさせるのがもっとも効果的だ。そしてこの最適化をAIがやってくれる日も近い。わかりやすい授業動画も今や無料もしくは安価で手に入る。そうなれば人間がやるべきは、ますます気持ちに火をつけることなのである。

 このことはオンラインでも変わらない。コロナの影響で保守的だった教育の現場にもオンライン化の波が一気に押し寄せた。今回については仕方なくオンラインという人が多かったと思うが、やってみると意外と悪くないという感想を持った人も多いようだ。特にZoom等を使用したケースでは、子どもが想像以上に集中していたという声も多数聞かれた。双方向型コミュニケーションはやる気を引き出す重要なポイントだ。

 これを機にオンライン化が進めば、これまで難しかった先生と生徒のマッチングも実現可能になる。リアルのTeachから、オンラインのCoachへ。教育の形が大きく変わろうとしている。不安な気持ちになっている生徒の多い今こそ、これまでの経験を活かした価値あるサービスを。開校当時の気持ちを改めて思い出し、ひそかに闘志を燃やしている。

(繁田和貴)

スポンサーリンク
Advertisements
スポンサーリンク
miyabi_kyosaka
教育実践キュレーター。慶應義塾大学在学中。NPO法人日本教育再興連盟ROJE所属。読売新聞学生記者。日本若者協議会所属。某 AO入試専門塾講師。N高等学校出身。|「未来は予測するのものではなく、この手で創る」をモットーに圧倒的行動で教育を一新しようと、教育ジャーナリズムの活動をしております。